何らかの理由で大切な家族や友人が突然いなくなってしまうと、理由を問わずに探したい気持ちが溢れ出るのは正直な気持ちです。
たとえ家出だとわかっていても、「事故や犯罪に巻き込まれたら...」そんな心配が毎日を不安にさせてしまいます。
行方不明者数は10万人越え
警察に「捜索願」が提出された行方不明者の方は毎年10万人弱と言われています。この数字はあくまで警察に「捜索願」が出された方の数であり、様々な理由で「捜索願」が出されなかった方の数も入れると、その実数は10万人を超えると思われます。
21年度の捜索願が出された数が81,644件、捜索願が出された年の発見率は98%と高くなっていて、79,936人の所在が確認されており、未発見者は1,708人となっています。ただし、発見者数には死亡状態で発見された件数も含まれており、21年度では4,558人が死亡状態で発見され、そのうち自殺が3,071人、不明が1,487人となっています。
家出人とは
家出人とは、自らの意思で家を出る事を指します。理由は明確でなくても、身支度や生活に最低限必要な衣類や私物を持ちだしていなくなった時に用いられます。未成年者の場合には、親への不満や学校、友人関係の問題等、成人では、就職や会社でのモラハラやパワハラ等が原因となっています。
また、夫婦喧嘩で配偶者が家を飛び出す事も家出といいます。この様に本人の意思で家を出た事が明確で、事件性や事故に巻き込まれる恐れがない場合には一般行方不明者と分類されます。逆に犯罪や事件や事故、自殺の恐れがある時には特異行方不明者となり、警察が率先して発見活動を行います。
行方不明者とは
行方不明とは、「行方が分からなくなった=どこに行ったのかわからない」と言う意味で使われます。自らの意思とは無関係に突然消えてしまったり、災害や事故に巻き込まれている場合などに用いられる事が多いです。
現在では、全ての総称を行方不明者と言っています。
失踪者とは
失踪者とは、足取りのつかめない人の事を指します。自らの意思に関係なく行方が分からなくなった状況や、犯罪に巻き込まれて連絡が取れない、また自らの意思で連絡を絶った者を問わず行方不明者の同義語で使われています。
一般的には借金返済から逃げるために失踪するなど、行方不明者よりも軽い意味合いで使われる事が多いです。
まとめ
家出人、行方不明者、失踪人と言い方は違っても、大切な人が突然いなくなってしまう事は辛く悲しい事です。いなくなった人の思いを理解して、早く探してあげる事が必要です。
相手の気持ちを考えると、すぐに警察に行方不明者届(旧家出人捜索願)を出す事をためらってしまう方も少なくありません。行方不明者はいなくなってから1週間以内に届出を出す事で発見率が大幅に高くなります。
届出を出した後にすぐ帰って来たとしても、届け出を取り下げればいいだけです。いなくなったと気づいたら、迷わずに届出を出しましょう。