まず、家族や身内、知人が鬱病で失踪した場合には早急に見つけてあげてください。鬱病の方の家出や失踪は、その人が抱えている問題や悩みの解決方法の手段のひとつであり、自ら命を絶つことを考えて、失踪した事も考えられます。最悪な結果にならないうちに見つけてあげる事が必要です。
自殺の主な理由は精神疾患(特にうつ病とアルコール依存症)が多く、ほかにも金銭的問題、人間関係の悩み、疾病などが原因となっています。WHOは「自殺は、そのほとんどが防ぐことのできる社会的な問題。適切な防止策を打てば自殺が防止できると言っています。
また、WHOの自殺予防マニュアルによれば、自殺既遂者の90%が精神疾患を持ち、また60%がその際に抑うつ状態であったと推定していることがわかっています。
鬱病での失踪は、現状が受け入れられなくなり脱出を試みるパターンです。そのような人達は最終的に自殺に至るケースもあります。更に年齢が高くなると自分自身の病気を苦にした失踪(最終的に自殺に至るケースもあります)が増えます。
家出や失踪は探してあげる事は勿論ですが、見つかった後の心のケアが1番大切です。心のケアをしてあげなければ、また同じことを繰り返してしまいます。そんな辛く苦しい思いから救ってあげられるのは家族の支えしかありません。
思い悩んで選択した失踪や家出は、早急に見つけてあげて下さい。

自殺者の動機で健康問題が多数を占めている
令和元年中における自殺者数の総数は20,169人で、前年に比べ671人(約3.2%)減。平成22年以降10年連続の減少となり、昭和53年から始めた自殺統計では過去最少となっています。自殺の原因のうち9,861人が健康問題が原因となっています。
年代別自殺者総数を見てみると、「40代」が3,739人で全体の17.1%を占め、次いで「50代」(3,631人、16.6%)、「60代」(3626人、16.6%)、「70代」(2,983人、 13.6%)の順となっています。
自殺行動は様々な要因の連鎖でおきている
自殺行動は様々な要因や原因が複合的に連鎖をしている中でおきています。
健康問題(鬱病、統合失調症等)による自殺
健康問題は、精神的な疾患から肉体的な疾患までを指します。認知症や統合失調症、鬱病、重い病気に悩まされている等、自殺の動機で1番多いのが、この健康問題です。男女別でみてみると女性が健康問題で男性は経済・生活問題での動機が多いとなっています。
まじめな人ほど抱えきれないストレスを感じてしまうと自殺をしてしまうのかもしれません。
認知症が原因での自殺
まず最初に結論から言ってしまうと、認知症の自殺者はほとんどおりません。認知症は自分で考えをまとめる力が衰えているために自殺する考えは持てないのです。疾患関係の行方不明者のうち6割以上が認知症が原因と言われています。
自分の意思に反して徘徊や家出をしてしまい、自力で家に帰る事ができません。自殺するというよりは事故に巻き込まれてしまう事が原因となっています。
持病が原因での自殺
長い間重い病気に悩まされ、「いつ治るのか、それとも一生このままなのか?」病気のために人生諦めてしまうその辛さや苦しみは本人にしかわかりません。「もう治らないなら、このまま自殺してしまった方が楽なのかもしれない。」今の苦しみから抜け出す間違った選択をしてしまいます。
また病気が直接的な原因でなくても医療費が家計の負担になる事を思い詰めて失踪してしまうケースもあります。「自分が病気にならなければ」等と悲観してしまい、思い詰めて死に場所を求めて失踪してしまいます。
鬱病が原因での自殺
健康問題の中でも鬱病が42.1%を占めています。鬱病の主な原因は精神的なストレスとなっており、仕事、親子や夫婦間のトラブル、借金問題や出産、育児等のストレスが原因と言われています。
鬱病の症状として、気分が落ちる、集中力が無くなる、体がだるい、異常な疲労感等があげられます。鬱病の症状で危険なのが自殺願望が出る事です。今の苦しみを終わらせるために自殺を選んでしまうのです。
鬱病になると物事をネガティブに捉えてしまいますから、自分の存在価値を見いだせなくなってしまい自殺してしまうケースがあります。自殺願望は鬱病の症状が悪化してなる事ではなく、初期症状でも現れますので注意が必要です。
鬱病の家出や失踪は、早急に探してください
この様に、病気や鬱病で家出や失踪をする半数以上が、自殺行動をとってしまう傾向にあります。疾病で悩まれている身内の方がいらっしゃるのであれば、常日頃から注意が必要です。多くの疾病者の方は、心に大きな悩みを抱えています。身内の方の支えと、心のケアが必要になります。
万が一、大切な家族が家出や失踪をされてしまったら、早急に警察に連絡してから探偵にご依頼ください。通常の家出や失踪と違い命の危険性があります。探偵事務所ではご家族の気持ちに寄り添い、懸命に調査を行ってくれます。