人探し・家出調査(所在調査)にかかる費用は、各探偵社によって変わってきます。なぜかと言いますと、探偵の料金は統一されたものがありません。一時期、探偵の料金を統一する動きがあったのですが、一部の団体や探偵社から独占禁止法に触れてしまうと言う事から見送られてしまいました。
現在、探偵の料金相場として発表されているのが、東京都調査業協会が全国の協会登録社に事前アンケートを行った「素行調査全国平均金額」のデーターです。
人探し・探偵料金の相場
調査項目 | 平均料金 |
家出・人探し調査 | 50~100万円(1案件) |
浮気・素行調査 | 10万円前後(1日)基本料金(1名1時間)1万円前後 |
結婚調査・興信調査 | 50~70万円(1案件) |
ストーカー・嫌がらせ対策 | 10万円(1日) |
盗聴器発見・電磁波調査 | 5万円~(1案件) |
人探しの料金プラン
料金プラン | 平均単価 |
時間単価 | 1時間/1名:1万円 |
1日単価 | 1日10万円(お得なパックプランあり) |
成功報酬制 | 着手金10万円前後(成功報酬50万円前後) |
探偵の料金プランは3つになります。1日や1時間単位で費用を算出するプランや、調査の結果に応じて支払う成功報酬制となります。時間単価が最もポピュラーな算出方法で、殆どの探偵が採用している料金プランになります。1時間1名当たりの単価が決まっていますから、依頼者にもわかりやすく安心できます。
1時間当たりの単価に調査に必要な人数と時間をかければ、いくらになるかが簡単にわかります。たとえば、単価が1時間/1名1万円の探偵であれば、2名/5時間で5日間の調査を依頼されると調査料金は50万円となります。
この50万円という数字は、素行調査の平均金額が1時間1万円と設定していることを根拠に導き出した数字です。調査料金の50万円に経費や雑費も加えると、5日間で60万円前後が妥当なラインとなります。調査料金以外に経費がかかるかどうかは探偵社によって違いがあり、経費込みの料金プランの探偵や経費が別途で掛かる探偵もいます。
時間単価のメリット
時間単価は、1時間毎の区切りをつけて調査を行いますから、いくらになるかが分かりやすく安心感があります。1時間の調査がいくら掛かるかが分かれば、予算に合わせて1日の調査時間を決める事ができます。
当日調査や即日調査でも使った時間だけで精算されますから、短い時間で結果が取れるなら時間制は調査費用をおさえる事が出来ます。ただし、調査の難易度が高く長期にわたる調査の場合には、パックプランや成功報酬制の方がメリットがあります。
1日単価(パックプラン)のメリット
探偵の1日の料金は各探偵社毎にに違いはありますが、冒頭で解説した「素行調査の平均金額」から割り出すと、10万円前後が平均になります。1日単価は、別名委託式ともいわれている事から、調査に必要な経費は料金に含まれています。そのため、時間単価と違い追加料金が掛からない事が魅力です。
また、まとめた日数で依頼される時には「パックプラン」を利用する事で料金を安くおさえる事ができます。
【パック制プランの例】
パックプラン | 料金 | 有効期限 |
10時間 | 15万円→パック制(10万円) | 1~2週間 |
30時間 | 45万円→パック制(40万円) | 2~4週間 |
60時間 | 90万円→パック制(60万円) | 1~2ヶ月 |
パック制の料金プランは、10時間、30時間、60時間と決められた時間をパックにしたプランになります。パック制の料金プランをわかりやすくするとまとめ割と同じです。まとめて頼む事で通常の料金よりも割引率が高くお得になります。
調査時間が長くなるほど割引率が高くなります。1時間当たりの調査を時間制のプランより割安にしていますので、長期間で調査する時にはパック制で見てもらう方がお得感があります。
成功報酬制のメリット
成功報酬制は最初に着手金を支払い、調査の結果に応じて報酬を支払うプランです。人探し・所在調査や身元調査などで活用される料金プランで、先に着手金を支払い成功したら残りの成功報酬を支払うシステムになります。
この成功報酬は、よく弁護士の料金算定方法で使われています。慰謝料請求を例に上げると、最初に着手金を支払います。そして相手方と慰謝料の交渉をして、無事成立したら慰謝料の20%が成功報酬となります。完全成功報酬は、料金後払いで調査が失敗に終わったら成功報酬が発生しませんので、依頼者のとっては1番安心できる料金プランになります。
事件性のない行方不明者の捜索の殆どは、警察では力になってくれません。そんな時に頼りになるのが探偵です。実は、人探しは探偵の得意分野でもあります。警察に引けを取らない独自の情報網や調査技術を駆使して発見活動を致します。
ただ、何の情報もない状況での人探しは、探偵でも難しい事です。そういう場合に適用されるのが、成功報酬制なのです。着手金が探偵の調査の経費になり、発見したら成功報酬を支払うシステムです。依頼者と探偵の相互のメリットを考慮してつくられた料金体系になります。
成功報酬の金額もリスク配分がされているので、通常の調査料金よりも高額になるケースが多いのも事実です。
【成功報酬例】
成功報酬制 | 着手金+成功報酬 | 着手金10万円+成功報酬70万円 |
完全成功報酬制 | 着手金なしで成功時に全額支払い | 成功報酬150万円 |
人探しの難易度によって料金も変わる
料金に大きく影響する要素としては、人探しの難易度というものもあります。現代では様々な技術が発達し機械的な部分からアプローチをすることが可能になりましたが、それでも探偵は足を使わなければなりません。
調査の前段階でどこまで事前情報があるのか次第では、非常に難しい人探しになることも予想されます。そうなれば基本料金や成功報酬の増額を覚悟しなければならないでしょう。少しでも安く済ませたいのであれば、できる限り自力での情報集めもしておいた方が賢明です。
ところで基本報酬などは依頼者側で減額をお願いするのは厳しいですが、諸経費については何とか抑えられる可能性があります。実は探偵の料金で最も膨らみやすいのはいわゆる諸経費と呼ばれる費用であり、それには交通費や滞在費、機材費などが含まれます。
これらは調査期間が短く済めば当然低額で済ませられ、依頼者自身を大きく助けてくれるでしょう。つまりはそういった意味でも、調査の難易度を下げるための自力調査は大切なのです。緊急を要する人探しでなければ、自分でも積極的に動いてみるのが得策です。
上手くいけば先程の60万円という数字から、10万円以上の値引きを実現できるようにもなります。人探しにおいては確定的な相場がないため、どの料金で納得すればいいのか難しいところです。それを逆手にとって、高額な料金を請求する悪質な探偵の存在も否めません。
トラブルを回避するには、調査前に料金を明確に提示してくれる探偵を選ぶ事が必要です。